第9回「さかたの森を歩こう~荒沢寺(こうたくじ)・羽黒山山頂付近」開催の報告
2022.07.23
報告が遅れましたが、6月26日(日)に、酒田市在住の自然写真家・斎藤政広さんを講師に迎え、第9回「さかたの森を歩こう~荒沢寺(こうたくじ)・羽黒山山頂付近」を開催。「いでは文化記念館」に集合。車に乗り合わせ、月山ビジターセンターから出発。荒沢寺脇から入る急な坂道を登り終えると、すくっと立つスギ林が続く参道に出る。しばらく進むとブナの木々も目につき、広範囲でスギとブナが共生している様子がうかがえる。登っていく先々に、羽黒山道路が視界に入る。これまで何度か車で山頂まで行ったが、今日は自分の足で登る。途中、「八乙女遥拝」の杭が立っている。出羽三山を開いたとされる蜂子皇子が由良の湊に上陸し、三本足の大烏に導かれ羽黒山に登拝されたといわれている。現在は、スギ林に囲まれているが、往時はここから由良の湊が見えていたのだろう。山頂に着くと、少しの休憩をはさんで石段を下る。山頂に向かう参拝者の方々と挨拶を交わしながら、三ノ坂から南谷に入る。その昔、松尾芭蕉もここを訪れ、「有難や雪をかほらす南谷」、「涼しさやほのみか月の羽黒山」と詠んだ。これまで幾度か随身門から2446段の石段を登ったが、今回の参道を歩いたことで、ごくごく僅かだが歴史を膚で感じることができたように思えた。